ダンマパダこころの清流を求めて

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第一 対[句]の章
YAMAKA VAGGA(THE TWIN VERSES)


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第11・12偈 サーリプッタ長老

誤った考えが、彼を正しい真理を知ることから遠ざけている・・・

[偈: Gāthā]
11. 真実まこと でないものを真実まことおも い、真実まこと であるもの を真実まこと でないとひと は、あやま ったかんが えや見解けんかい っているから、けっ して真実まこと られない。

[パーリ語: Pali]
Asāre sāramatino / sāre cāsāradassino
Te sāraṁ nādhigacchanti / micchāsaṅkappagocarā.

[英語: English]
In the unessential they imagine the essential, in the essential they see the unessential, they who entertain(such) wrong thoughts never realize the essence.

[偈: Gāthā]
12. 真実まこと真実まこと り、真実まこと でないもの真実まこと でな いとひと は、ただ しいかんが えを っているから、 真実まこと られる。

[パーリ語: Pali]
Sārañca sārato ñatvā / asārañca asārato
Te sāraṁ adhigacchanti / sammāsaṅkappagocarā.

[英語: English]
What is essential they regard as essential, what is unessential they regard as unessential, they who entertain (sucn) right thoughts realize the essence.

[因縁物語: Story]
※昔、ウパティッサ青年(Upatissa: 後のサーリプッタ長老) とコーリタ青年(Kolita:後のマハーモッガラーナ長老)は、サンジャヤ先生(Sañjaya) のところで修行していたが、師匠の教えに満足できないでいた。

ある日、朝食を済ましたウパティッサ青年は、偶然、仏陀の弟子であるアッサジ(Assaji) と出会い、「ぜひ、仏陀の教えをお聞かせください」とお願いした。

比丘アッサジから仏陀の教えの一部を聞いたウパティッサ青年は、 その教えの素晴らしさに感嘆すると同時に、たちまちその場で悟りを得ることができた。 この喜びを親友に知らせようとウパティッサは、急いでコーリタのところへ走っていき、 仏陀の教えを伝えた。そして、この青年もその場で悟りを得ることができた。

二人の青年は、師匠のサンジャヤ先生のところへ行き、仏陀のもとで修行をやりなおしましょうと 誘った。しかし、サンジャヤ先生は、これを断った。 「私は、今まで多くの弟子たちの師匠であった。もし、私が仏陀のところへ行けば、 ちょうど大きな水瓶から小さな水桶に変わるように、私は仏陀の弟子にならなければならない。 それでは、私のプライドが許さない」。

この話を聞いた仏陀は、「サンジャヤの誤った考えが彼を正しい真理を知ることから遠ざけている。サンジャヤは、真理でないものを真理であるとみているから、決して正し い真理を知ることができない」と説かれたのである。
(第11・12偈の因縁物語)





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