ダンマパダこころの清流を求めて

ホーム>ダンマパダ本文【WEB閲覧】>ダンマパダ1巻>第1章

第一 対[句]の章
YAMAKA VAGGA(THE TWIN VERSES)


ダンマパダ_目次(全体_各章)
※↑は、全体目次(この章から離れます)

章内の目次は、↓の灰色のボタン「目次第〇章」



第18偈 スマナディーヴィー

重病の娘が「どうかしたのかい」と年上のような口をきいた。びっくりした父親は「娘よ、話し方がおかしいよ」と・・・

[偈: Gāthā]
18. いことをしたひと は、この でよろこび、あの でよろこび、ふた つの でよろこぶ。 「わたし は、 いことをした」とよろこび、ぜん しゅめぐ まれると、ますますよろこぶ。

[パーリ語: Pali]
Idha nandati pecca nandati / katapuñño ubhayattha nandati
Puññaṁ me katanti nandati / bhiyyo nandati suggatiṁ gato.

[英語: English]
Here he is happy, hereafter he is happy. In both states the well– doer is happy. “Good have I done” (thinking thus),he is happy. Then later, is he happy, having gone to a blissful state.

[因縁物語: Story]
※仏陀の有力な支持者であるアナータピンディカの家には、 毎日たくさんの比丘たちが訪れ、長女のマハー・スバッダー(Mahā Subhaddā)、 次女のチュッラースバッダー(Cullā Subhaddā)、そして三女のスマナー(Sumanā) も手伝っていろいろな施しをしていた。

そして、比丘たちが説く仏陀の教えを聞きながら、 長女と次女は悟りの第一段階である預流果(Sotāpattiphala)を、三女は第二段階である 一来果(Sakadāgāmiphala)を得た。

いつの日か三女のスマナーが、病気となり死の床についた。

心配した父親がなぐさめると、重病の娘が「どうかしたのかい」と年上のような口をきいた。

びっくりした父親は「娘よ、話し方がおかしいよ」と話しかけた。

「そんなことはない」「娘よ、死を前にして怖いのかい?」 「だいじょうぶよ」と言うと、心穏やかに息を引きとった。

しかし、父親は、特に信仰深い三女の死とその支離滅裂な会話に大きなショックを受けた。 そして、父親は涙を流しながら仏陀に相談した。

仏陀は父親の話を聞いた後、「信心深い貴方の末娘スマナーは、すでに悟りの第二段階に進んでいた。父親である貴方は、 第一段階を得ているにすぎない」と説かれたのである。
(第18偈の因縁物語)





ページの最初に戻る

ダンマパダ_目次(全体_各章)

※このページは【ダンマパダ本文】です(関連ページも含む)。
以下のボタンで、他ページに移動できます。