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第二 不放逸の章
APPAMĀDA VAGGA(HEEDFULNESS)
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第32偈 ニガマヴァーシティサ長老
施しの食べ物が豪華であろうが、質素であろうが・・・
【偈:Gatha】
32. 精進
を楽
しみ、放逸
を恐
れる比丘
は、道
・果
の
悟
りが損失
するということはあり得
ず、
まこと 涅槃
の近
くにいる。
【パーリ語: Pali】
Appamādarato bhikkhu / pamāde bhayadassi vā
Abhabbo parihānāya / nibbānasseva santike.
【英語: English】
The Bhikkhu who delights in heedfulness,
and looks with fear on heedlessness,
is not liable to fall. He is near to Nibbana.
【因縁物語: Story】
※市場のある小さな町で育ったニガマヴァーシティッ
サ(Nigamavāsitissa)が比丘となった。
ニガマヴァーシティサは、食べ物の施しを受けるため「たく鉢」にでかける時、たくさん施しをしてくれる
大長者アナータピンディカやパセナディ王の所を避け、縁者のいる小さな村をたく鉢するのであった。
この比丘の生活はたいへん質素であった。
しかし、仲間の比丘たちは、この比丘が縁者のいる村にたく鉢するのを誤解した。
比丘ニガマヴァーシティサは親戚縁者と親交していると非難したのである。
そこで仏陀は、この比丘にたずねた。
比丘は、
「私は食べ物の施しを受けるためだけに村に出かけます。
そして、施しの食べ物が豪華であろうが
貧しかろうが気にしておりません」
と答えた。
仏陀は、少欲知足の生活をするこの比丘をほめ、次の話をされたのである。
昔、ガンジス川のほとりにイチジクの木がたくさんある森に「オウム」の王がすんでいた。
この王は、すこし他のオウムたちと違っていた。
多くのオウムたちは、餌であるイチジクの実を食べ終わると別の森へ移動するが、
この王はずうっと同じ森に留まっていた。
不思議に思った三十三天界のサッカ王とスジャータ王妃は、このオウムの王に
「何故、お前だけがこの朽ちかけたイチジクの木に残っているのか?」
とたずねた。
オウムの王は、
「私はこの老木から生きるのに必要な最小限度の食べ物をいただいている。だからここを去る必要がない」
と悠然と答えた。
この威厳のある態度に感激したサッカ王と王妃は、
家臣に命じ、早速、ガンジス川の水をそのイチジクの老木の回りに引き込む工事をした。
おかげでこの老木は再び新しい枝をつけ緑豊かな木となって多くの実を実らせたのである。
(第32偈の因縁物語)
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