ダンマパダこころの清流を求めて

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第四章 花の章
PUPPHA VAGGA(FLOWERS)


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第48偈 パティプージカ・クマーリー

「クマーリーよ、君は午前中どこで遊んでいたのかね?」と王が尋ねた・・・

【偈 :Gatha】
48. わき もふらず[奇麗きれい な]はな ばかりをあつ め、 ていないものをよく し、 たものに執着しゅうちゃく して、 よく において くことを らないひと を、 おうおも いのままにあやつ る。

【パーリ語 :Pali】
Pupphāni heva pacinantaṁ / byāsattamanasaṁ naraṁ
Atittaññeva kāmesu / antako kurute vasaṁ

【英語 :English】
The Destroyer brings under his sway the man who gathers flowers ( of sensual pleasure), whose mind is distracted, and who is insatiate in desires.

【因縁物語 :Story】
※コーサラ国の首都サーヴァティー(Sāvatthi)から来 た女性で、名をパティプージカ・クマーリー(Patipūjika Kumāri)と言い、16歳の時に結婚して 四人の子供に恵まれた。

もの惜しみしない彼女は、皆から愛され、又、 比丘たちにもいろいろな物を進んで施していた。

時々、彼女は僧院を訪れ、きれいに掃除をして花を生け、薫りのよい香を焚いたりしては「どうぞ、 私を夫のいる天界にもどしてください」と心の中で祈るのであった。

クマーリーには、自分の前世を追憶できる智慧(Jātissarañāṇa)があり、 自分は三十三天界(Tāvatiṁsa) の王マーラバーリー(Mlabhri)の妻で、 神々や美しい妖精たちといっしょに木に登って遊んでいた時、 ふとした弾みで枝から落ちて、人間界に生まれ変わったことを知っていた。

ある日、クマーリーは病に倒れ、その日の夜、息を引き取った。

そして、彼女は望みどおり、三十三天界に生まれ変わり、 夫のマーラバーリ王に会った。

「クマーリーよ、 君は午前中どこで遊んでいたのかね?」と王が尋ねた。

クマーリーは、微笑しながら夫に今までのことを語り始めたのである。

(第48偈の因縁物語)





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