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第四章 花の章
PUPPHA VAGGA(FLOWERS)


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第51・52偈 在家の人 チャッタパー二

マッリカー王妃はよく学習されていますが、もう一人の王妃は・・・

【偈 :Gatha】
51. いろ うつく しいけれどかお りがないはな のように、よく かれた聖典せいてん言葉ことば実践じっせん しないひと には、 利益りえき をもたらさない。

【パーリ語 :Pali】
Yathāpi ruciraṁ pupphaṁ / vaṇṇavantaṁ agandhakaṁ
Evaṁ subhāsitā vācā / aphalā hoti akubbato

【英語 :English】
As a flower that is lovely and beautiful but is scentless, even so fruitless is the well – spoken word of one who does not practise it.


【偈 :Gatha】
52. いろ うつく しくよいかお りがするはな のように、よく かれた聖典せいてん言葉ことば実践じっせん するひと には、すばらしい利益りえき をもたらす。

【パーリ語 :Pali】
Yathāpi ruciraṁ puppaṁ / vaṇṇavantaṁ sagandhakaṁ
Evaṁ subhāsitā vācā / saphalā hoti sakubbato

【英語 :English】
As a flower that is lovely, beautiful , and scent-laden, even so fruitful is the well – spoken word of one who practises it.

【因縁物語 :Story】
※チャッタパーニ(Chattapāni)は、在家の信者であ ったが、すでに悟りの第三段階である不還(Anāgāmi)を得、僧院によく来ては仏陀の説法を聞いていた。

ある日、チャッタパーニが説法を聞いているところへパセナディ王がやって来た。

その時、チャッタパーニは座ったままで王を迎えた。

王は、この無礼に怒ったが、仏陀の手前怒りを顔にあらわさなかった。

王の気持ちを察した仏陀は、

「チャッタパーニは在家の者であるにもかかわらず、よく教えを実践している」

とたいへん誉めた。

王は、それほどの 人物ならば、先程の無礼は咎めないでおこうと気持ちを変えた。

そして、王は、二度目にチャッタパーニと会った時、 ぜひ宮廷に来られて二人の王妃に「法(Dhamma)」についてご教授していただきたいと願った。

そこで仏陀は、チャッタパーニの代わりにアーナンダ(Ānanda)尊者を宮廷に訪問させ、 マッリカー(Mallikā)とヴァーサバカッティヤー (Vāsabhakhattiyā)の二人の王妃を教授させた。

しばらくして仏陀は、アーナンダ尊者に二人の王妃の学習状態をたずねた。

アーナンダ尊者は

「マッリカー王妃はよく学習されていますが、もう一人 の王妃はそうではありません」

と答えた。

そこで仏陀は、正しい真理の教えをよく学び、 実践する努力を怠ると、 ちょうど、香りもしない実もならない花のようになると説かれたのである。
(第51・52偈の因縁物語)





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