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第五 愚者 の章
BALA VAGGA(FOOL)
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第69偈 比丘尼ウッパラバァンナー
ある夜、修行に励む比丘尼ウッパラヴァンナーは、 ランプの小さな明かりを随観しながら精神統一を続けた結果・・・
【偈 :Gāthā】
69.愚
かな者
は、悪
の報
いがあらわれぬ間
は、 [悪
を]蜂蜜
の甘
さのように思
う。
しかし、やがて悪
の報
いが成熟
した時
、その苦
しみを受
ける。
【パーリ語 :Pali】
Madhuvā maññati bālo | yāva pāpam na paccati ||
Yadā ca paccati pāpaṁ | bālo dukkhaṁ nigacchati ||
【英語 :English】
As sweet as honey is an evil deed,
so thinks the fool so long as it ripens not; but when it ripens, then he comes to grief.
【因縁物語 :Story】
※昔、サーヴァティの町にウッパラヴァンナー (Uppalavanna: 蓮華色)という愛称の
たいへん美しい娘がいた。
その美しさは国々に広まり、「ぜひ結婚を」という声が彼女の
もとへ殺到し、その中に伯父の息子ナンダもいた。しかし、彼 女は誰とも結婚せず、
出家して比丘尼(ビクニ)となった。
ある夜、修行に励む比丘尼ウッパラヴァンナーは、
ランプの小さな明かりを随観しながら精神統一を続けた結果、ついに阿羅漢果を得た。
その後、比丘尼は“暗愚の森” (Andhavana)という所に移り、さらに修行に専念した。
そんなある日、かつての求婚者ナンダが暗愚の森までやって来てこの比丘尼を暴力で犯した。
しかし、ナンダが比丘尼のそばを去れ、大地に足を一歩踏み出したとたん、地面が割れ、大地にのみ込まれた。
この事件の報告を受けた仏陀は、「愚かな者は、その悪の報いが現れぬ間は、悪を蜂蜜のように思い、
やがて悪の報いが成熟した時、その苦しみを受ける」と説かれたのである。
(第69偈の因縁物語)
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