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第五 愚者 の章
BALA VAGGA(FOOL)
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第70偈 裸行者ジャムプカ
ジャムブカは、声をあげて泣いた。そして、人々を騙し続けている今の自分の姿を顧みて心から反省した・・・
【偈 :Gāthā】
70. 愚
かな人
は、毎月
ごとに吉祥
草
の葉先
ほどのわずかな食事
を取
り、苦行
する。
しかし、この努力
も正
しい真理
を理解
している人々
の徳
に比
べれば、16分の1にも及
ばない。
【パーリ語 :Pali】
Māse māse kusaggena | bālo bhuñjeyya bhojanam ||
Na so sankhātadhammānam | kalaṁagghati soḷasim ||
【英語 :English】
Month after month a fool may eat only as much food as can be picked up on the tip of a blade of kusa grass,
but, he is not worth a sixteenth part of them who have comprehended the Truth.
【因縁物語 :Story】
※ 金持ちの息子ジャムブカ (Jambuka)には、人に言えない癖があった。それは、
ベットではなく板の間に寝たり、ご飯の代わりに自分の糞を食べることであった。
心配した両 親は息子が成人すると、裸行者たちの集団に息子を預けた。 しかし、
裸行者たちも彼の異常な癖を知って共に生活ができないと追放した。
月日が流れ、
片足だけで立ち、口を開けたままの姿勢で道行く人々の目を引きつけているジャムブカの姿が
あった。
「何故そのような姿勢を続けているのですか?」と不思議顔でたずねる人がいた。「わしが
両足で立つと大地が重い重いと言って悲鳴を上げる。だからわしは座らない。横にもならない」と
この裸行者は答えた。
又、食べ物を施す人に「わしは空気以外のものは食べないことにしている。
しかし、ぜひ食べてくれと頼むなら」と、 ごくわずかな食べ物を自分の口に運び「わしは、このよう
に少ししか食べないが、それでも施しをしたお前には十分な功徳がある」と言った。
これを見て人々
はますますジャムブカを裸行者の聖者と仰ぎ奉り、中には「ぜひ弟子にして下さい」という者まで現れ
た。
そしてジャムブカは、弟子を集めては聖者のように振る舞い、裏に隠れて糞を食べ大地に寝るという生活
を五十五年間も過ごした。
ある日、 仏陀は、その神通力によってジャムブカに阿羅漢果を得る能力が
あると感知され、彼に会いに出掛けられた。ジャムブカは、仏陀の神々しい姿を目にするや恭しく
挨拶をした。
そこで仏陀は「ジャムブカよ、皆の目はごまかせても、私はだまされない」と彼の
隠された癖を指摘され、さらにジャムブカの前世について語りはじめられた。
「ジャムブカよ、 昔、
カッサパという修行者がいた。カッサパは一人の信者から庵を建てもらい、施しも受けていた。
ある日、
この信者の家に悟りを開いた別の修行者がやって来て食べ物の施しをお願いした。信者は、その
修行者の清々しい姿に心を打たれ、早速食べ物や布地を施し、床屋を呼んでは散髪を
行い、又、休む場所も提供した。
これを見てカッサパは大いに嫉妬し、夜中にこの修行者の所へやって
来て『お前などは、御馳走を食べるより自分の大便を食べよ! 床屋に散髪されるよりヤシの櫛で自分の
髪をちぎり取れ! 信者 がくれた布地など身につけず裸のままでおれ! ベッドでなく大地に寝ろ!』と暴言
を浴びせた。
ジャムブカよ、これがお前の前世での悪行である」と。
ジャムブカは、声をあげて泣いた。
そして、人々を騙し続けている今の自分の姿を顧みて心から反省した。「尊者よ、ぜひあなたの弟子に
してください」と懇願するこの裸行者に仏陀は、自分の法衣の一部を与え、法を説かれた。
この
説法によってジャムブカは最高の悟りである阿羅漢果を得、 仏陀の弟子の一人として
サンガに入団することとなった。
そして、師匠の突然の改宗にびっくりするジャムブカの弟子たちに
対して仏陀は「ごくわずかな食事を取り苦行をしても、正しい真理を理解している人の徳に比べれば、
十六分の一にもならない」と説かれたのである。
(第70偈の因縁物語)
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