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清浄道論 Visuddhimagga 1-3
戒の解釈 4/14
(Sīla-niddessa)



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清浄道論 Visuddhimagga 1-3
戒の解釈 4/14


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このように、この正行(ācāra)とこの行処(gocara)とを具して

…・中略…・

具備するのである。

それ故に、[止の修習・観の修習の]正しい修行(=正行)と[托鉢などの]義務(=行処) とを具足してと言われるのである。

「ごく小さな罪に対しても恐怖を見て」(Aṇumattesu vajjesu bhayadassāvī)とは、 無意識に犯す[日常生活における行儀の悪い行為の]衆学(sekhiya)、 不善心を生起させる等の類のごく微細な罪に対して恐怖を見る戒めのことである。

「受け保つところの戒条(=学処)を学ぶ」(Samādāya sikkhati sikkhāpadesū)とは、 [比丘戒条二百二十七の]学処において学ぶべきもの全てを正しく受け取り学ぶことである。

ここに又、「[欲界の戒めとしての]戒条の守り(=別解脱律儀)に防護されている人」 (pātimokkha-saṁvarasaṁvuto)と、
この限りにおいて、
又、これに依りて[防護されている]人の依り処を示すために
戒条律儀戒(=別解脱律儀戒)が示されたのである。

次に、「[止の修習・観の修習による]正しい修行(=正行) と[托鉢などの]義務(=行処)とを具足して」
(Ācāragocara-sampanno)などの一切は、 実践する者にとってどのような戒めなのか、
その実践を説き示すために説かれたと理解すべきである。

【参考】『十論事』(dasakathāvatthu):

①少欲(appicchatā)、
②知足(santuṭṭhitā)、
③渇愛からの遠離(paviveka)、
④不接触(asaṁsagga)、
⑤精進(viriyārambha)、
⑥戒め(sīla)、
⑦禅定(samādhi)、
⑧智慧(paññā)、
⑨解脱(vimutti)、
⑩解脱智見(vimuṭṭiñāṇadassana)。

※ パーリ語仏典CDシリーズ第22号『地遍の解釈』その(3)「会話」より。

【参考】比丘としての不当な二十一の生活の仕方(anesan):

これらは直接戒律に定められていないため罰則はない。
しかし、仏陀は「心卑しい比丘」 「カラスのように恥知らずで図々しく強欲な比丘」と厳しく非難されている。

[1]. 信者にサンガが所有する竹杖を与えて機嫌を取る、
[2]. 信者にサンガが所有するヤシの葉を与えて機嫌を取る、
[3]. 信者にサンガが所有する花を与えて機嫌を取る、
[4]. 信者にサンガが所有する果物を与えて機嫌を取る、
[5]. 信者にサンガが所有する歯磨き用の楊枝を与えて機嫌を取る、
[6]. 信者に洗顔のための水を与えて機嫌を取る、
[7]. 信者に沐浴のための水を与えて機嫌を取る、
[8]. 信者に洗剤の土を与えて機嫌を取る、
[9]. 信者に身体を清めるための泥を与えて機嫌を取る、
[10].信者にお世辞を言って機嫌を取る、
[11].信者の機嫌を取るために偏見した真理だけを語る、
[12].信者の機嫌を取るため子供といろいろな遊びをする、
[13].信者と信者との間の仲介の労を取る、
[14].信者の機嫌を取るために医者のように振る舞い治療活動をする、
[15].王様など権力者の密使の役目をする、
[16].信者の機嫌を取るため信者と信者との間を使い走りする、
[17].信者と物々交換をする、
[18].信者に賄賂を与える、
[19].信者に建築用地を設定する、
[20].信者の機嫌を取るために占いをする、
[21].信者の機嫌を取るために身体の特徴を元に予言をいう。
Dhp-U.p110、註①「最劣な人」参考

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