ダンマパダこころの清流を求めて

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第二 不放逸の章
APPAMĀDA VAGGA(HEEDFULNESS)


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第24偈 ある金貸しの息子

よく考えて行動し・・・青年の賢さが・・・

[偈: Gāthā]
24. こころふる ち、よく をつけて おこなきよ く、 よくかんが えて行動こうどう し、自分じぶん をよくおさ え、ただ しい 生活せいかつ をするひとほま れ、いよいよあがる。

[パーリ語: Pali]
Uṭṭhānavato satīmato / sucikammassa nisammakārino Saññatassa dhammajivino/ appamattassa yaso bhivaḍḍhati

[英語: English]
The glory steadily increases of him who is energetic, mindful, pure in deed, considerate, self – controlled, right – living, and heedful

[因縁物語: Story]
※恐ろしい伝染病が町を襲い、多くの人々が亡くなった

。「金貸し」を営む夫婦もこの伝染病にかかり、息子のクンバゴサカ(Kumbhaghosaka) に早く町を離れるように言い残してこの世を去った。

十二年の歳月が流れ、青年となったクンバゴサカが町に戻って来た。

しかし、だれもこの青年を「金貸し」の息子とは思わなかった。 皆が信じられないほど、青年の姿がみすぼらしかったのである。

しかたなしに青年は、両親が隠した巨額な財産を捜しはじめた。

幸いにも財産は昔のままであったが、この膨大な財 産を目の前にクンバゴサカは、じっくり考えた。

「もし、この財産を町の人々に見せても、貧しい乞食が偶然宝物を発見したと誤解され、王様に没収されるだけである。 今は、時期ではない」

と判断した青年は、

「それよりも、今日の食事代を稼ぐことが先決だ」

と言って、早速仕事を探しに出かけた。

クンバゴサカ青年の新しい仕事は、町の「目覚まし呼び回り」という仕事であり、 朝の起床や食事・仕事などの時間になると、大きな声で

「時間ですよ!時間ですよ!」

と叫びながら町中を駆け回るのである。

ある早朝、王がこの声を聞き、早速その声の主を調べさせた。

宮廷に連れて来られたクンバゴサカ青年は、王に自分のことについて話した。

話を聞き終えた王は、この青年の賢さにたいへん感心し、元の「金貸し」商いの再開を許すと同時に、 自分の娘をあたえ、二人を結婚させた。

後に、王はこの男を高官に昇進させ、仏陀に紹介した。
(第24偈の因縁物語)





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