ダンマパダこころの清流を求めて

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第二 不放逸の章
APPAMĀDA VAGGA(HEEDFULNESS)


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第25偈 チューラパンタカ

わずか四行の詩を暗記できなくとも、一生懸命すれば・・・

【偈: Gāthā】
25. 奮励ふんれい 努力どりょく し、(いまし によって)自分じぶんおさ え、 六根ろっこんまも り、智慧ちえ あるひと は、輪廻りんねうみ阿羅漢あらかん の[しま ](完全かんぜん解脱げだつ )をつく るべきである。[そのしま を]煩悩ぼんのう激流げきりゅう せても、 なが ることはできない。

【パーリ語: Pali】
Uṭṭhānena‘ ppamādena / saṁyamena damena ca
Dipaṁ kayirātha medhāvi / yaṁ ogho nābhikīrati.

【英語: English】
By sustained, effort, earnestness, discipline, and self – control let the wise man make for himself an island, which no flood overwhelms.

【因縁物語: Story】
※弟の比丘チューラパンタカ(Cūḷapanthaka)は、もの 覚えが悪く、わずか四行の詩を四ヶ月かかっても暗記できなかった。

兄の比丘マハーパンタカ(Mahāpanthaka)は、弟に「サンガを出て行け」 と追い出した。

翌朝、サンガを去ろうとする弟比丘の目の前に仏陀が現れ

「こんなに朝早くどこへ行くのかね?」

とたずねられた。

弟の気持ちを察している仏陀は、 純白の布地を手渡し「『汚れを持つ布地よ、汚れを持つ布地よ』と言いながら、 擦り続けなさい」と命じた。

弟比丘は仏陀の言われたとおり

「汚れを持つ布地よ、汚れを持つ布地よ」

と言いながら一生懸命擦り続けた。

しばらくすると、美しい純白の布地が、 自分の汗で汚れているのに気づいた比丘チューラパンタカは、 この世の無常を知り、サンガに残って修行を続け、やがて悟りをひらいたのである。
(第25偈の因縁物語)





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